秩父市街地より国道299号線で南東へ下り、横瀬橋を渡るとたどり着くのが第7番札所の法長寺。趣きある小さな山門をくぐると、広い敷地を持った境内の中に立派な本堂が見える。牛伏堂ともいい、本堂手前に牛伏堂由来の石像が建つ。本堂は秩父札所随一の大伽藍で、平賀源内の原図に基づき設計されたと伝わる。1782年の火災で観音堂が焼失したため、本堂奥に本尊を安置する観音堂がある珍しい造りが特徴。堂内正面の欄間には、四国札所八十六番志度寺の縁起玉取り物語が彫刻されるほか、堂内左右の座敷書院には極彩色の彫刻欄間、格天井には花鳥が描かれている。本尊は行基作と伝わる十一面観世音。