第11番札所の常楽寺は秩父市街地の北東約2kmの位置にある。
羊山丘陵に続く山の中腹に建ち、秩父市街を見おろす眺めのよい寺。江戸時代には観音堂や仁王門、庫裏が揃っていたが、1878年の秩父大火で焼失し、後に再建された。本尊は十一面観世音菩薩。病気平癒と長寿祈願の守護仏として信仰を集める。宗派は曹洞宗だが、もとは天台宗であったことから、元三大師を祀る。毎年1月3日には、厄除け元三大師の縁日が開かれる。4月20日は本尊の縁日にあたるほか、辰歳・巳歳生まれの守護本尊である普賢菩薩の縁日も兼ねている。
急な石段を上ると本堂。第10番札所の大慈寺からは歩いても15分ほどと近く、自分のペースでのんびりと歩いていくのもよさそうだ。本尊は十一面観音。